ビニルハウス増設(Part9)

ビニルハウスのビニール張りは風との闘いで、始めに張った方は、ビニールに取り付けた30mの鉄パイプごとハウスの反対側に飛ばされてしまいました。やり直しを覚悟しましたが、なんとか2人でパイプをかつぎ上げることができました。

 

天井は前回と同じで開放できる仕様にしました。この仕様は、収穫が終わったら次の作付けまでの間に土壌にたっぷりと雨を入れることができるので、とても楽です。
ハウス内の土壌は水の動きが上向き(蒸発方向)ばかりになってしまい、それによる作物栽培への悪影響が出てくるので、その意味でも好都合な仕様です。

 

これでビニルハウスはついに完成です!!
子どもたちに自慢げに報告しました。「ハウスできたで~(^^)v」
これで予定通りヒマワリの種まきができます。ひと安心です。

 

 

麻衣子

 

ビニルハウス増設(Part8)

ビニルハウス周囲の穴掘りを終え、止水シートを取り付けました。

 

穴を埋め戻し、ビニルハウスを横から眺めてみると…。

歪んでるー!!

 

穴掘りのときにボロボロと断面の石がくずれ、アーチパイプの土に差し込んだ部分がむき出しになってしまった箇所がありました。そのためにアーチパイプが少し動いてしまい、場所によって浮いたり沈んだりしたのだと思われました。
ここまで、なかなか美しいハウスが建てられていたのに。くやしい。
毎回新たな失敗ポイントが現れます。

 

気を取り直して、これから虫侵入防止のための網や、ビニールを張っていきます。

 

麻衣子

 

ビニルハウス増設(Part7)

ビニルハウスの周囲に止水シートを埋めるための穴掘りが始まりました。
止水シートは、雨がたくさん降ったときに地下から水がビニルハウス内に入ってくるのをなるべく防ぐために取り付けます。切り花栽培において、花に与える水の量を調節することはとても重要です。

この農地は作土層の下に石がゴロゴロしているせいか、ショベルカーで掘っているとボロボロと土壌の断面が崩れてきます。
(ハウスが傾くんじゃないか?!)
と恐怖を覚えながら掘り進めています。

 

通りすがりの娘の同級生に、
「はなちゃんのおとうさんなにしてるん?」
と聞かれました。
「あれ、おもちゃやろ?」と、小さいショベルカーを指さして。
少年、おっちゃんはバカにされてもがんばるんだよ~

 

 

麻衣子

 

ビニルハウス増設(Part6)

筋交いの取り付けが終わったら、ビニペットなどの細かい部品を取り付けていきます。ビニペットはビニルハウスにビニールを張るときに、ビニールをパイプに留めるための部品です。

 

今回は冬にビニールを2重に張るための“内張り”部品を初めて取り付けます。気温が低下しすぎたときに稼働する加温機も導入します。これでストックが凍死することなく、年明けまで出荷ができると思います。

 

そして…
ついに最後の工程です!
ハウスの周囲に“止水シート”を埋めます。この穴掘りは小型のショベルカーをレンタルして行います。
祝杯を上げる日は近い?!

 

 

麻衣子

 

ビニルハウス増設(Part5) 穴掘り

次は妻面(出入口になる面)に柱を立てます。
穴を掘って柱を埋め、アーチパイプと接続します。

 

その次は筋交い(すじかい)を取り付けます。筋交いは台風などの強風でビニルハウスが押しつぶされないように、ビニルハウスの強度を高めるために取り付けます。
まず穴を掘ります。そしてまっすぐなパイプを2人で曲げながら、ビニルハウスの内側から外側に力が加わるように筋交いを作っていきます。
下の写真で斜めに取り付けられているパイプが筋交いです。なんとなくビニルハウスの強度が高まった感じがわかるでしょうか??

 

30mのビニルハウスでは筋交いは12本取り付けます。
筋交いの穴掘りと、妻面の柱の穴掘りは、ビニルハウス2棟で合計42か所。
これだけ掘ると穴掘りも上手になり、美しい穴が掘れるようになりました。(涙)

 

 

麻衣子

 

ビニルハウス増設(Part4)

アーチパイプをすべて土に差し込み終わったら、“直管パイプ”を通して隣り合ったアーチパイプをつないでいきます。

 

直管パイプは7本あります。アーチパイプが地面に対して垂直に立つように微調整しながら通していきます。

 

今回は30mハウス2棟を建てます。雪がドカッと積もってしまうと困るので、ここまでの工程を急いで2棟分終わらせました。

ビニルハウスのだいたいの形ができたように見えますが、まだ完成は遠いです。
これからひたすら掘ります…。

麻衣子

 

ビニルハウス増設(Part3) 石に阻まれる

アーチパイプの土の中への差し込みがスムーズに進んだのは、最初の1/3くらいでした。途中から、深さ30cmくらいの土中から石が出てくることが多くなり、石を掘り出してからでないとパイプの差し込みができなくなりました。アーチパイプは深さ約45cmまで差し込まなければなりません。
石を掘り出すために穴を掘ってしまうと、アーチパイプを埋め込んでもぐらぐらしてしまったり深く埋まりすぎたりしてしまいます。アーチパイプはビニルハウスの土台になるので、大きな穴を掘るのはなるべく避けたいところです。

 

でも、この“石の層“があるということはこれから作物を作る上でとてもありがたいことです。ここの畑は水はけがいいと感じてはいましたが、石がゴロゴロ出てきたことでさらに排水性の良さに期待が高まりました。

 

土を深く掘り進めてみると、その土壌の性質を知る手がかりがみつかることがあります。ビニルハウス建設の最後の工程で深さ約50cmまでハウス周囲をぐるりと掘るので、土壌の断面を見るのが楽しみです。

ちなみに、石を掘り出すときに便利なのが写真の鉄の棒です。

重くて先がとがっているシンプルな道具ですが、これさえあればこんな巨大な石でも人力で掘り出せます。

 

麻衣子

 

ビニルハウス増設 Part2

地取り作業でビニルハウスを建てる位置が決められたら、次はその印に沿って“アーチパイプ”を土の中に差し込んでいきます。

 

この工程はビニルハウスの土台作りにあたります。うまく差し込んでいければこのあとの工程がスムーズに進み、整ったビニルハウスができあがるのですが…。

 

 

麻衣子

 

ビニルハウス増設

年明けからビニルハウスの増設に取りかかっています。
これまでにビニルハウスは5棟建設し、1棟解体しています。そろそろベテランだ!と自分たちに言い聞かせて挑みました。

始めは“地取り(じどり)”作業。ビニルハウスを建てる位置を地面に記します。

まず、平面上にビニルハウスの形(長方形)を描くために水平を取る必要があります。
一般的な建設現場ではレーザー機を使って水平を取りますが、高価な機器なので私たちは透明なチューブに水を満たして行う原始的な方法をとっています。はなれた場所でそれぞれチューブの中の水面を見て印をつければ、水平が取れます。

 

水平が取れたら、その平面上に長方形を描いていきます。3:4:5のピタゴラスの定理を使って直角を取って…。学校で習いましたね。でもこれがとても難しいのです。
地面に大きな長方形を描くのは、机上の紙に描くのとは大違いです。
以前は何度も何度もやり直して、何も進まないまま3日ほど経過したこともあります。
しかし!

 

今回は1回目でぴったり合いました。「何cmの誤差までオッケイにする?3cm?5cm?」
と始める前に話していたのですが、心配無用でした。

 

もうベテランです。

 

 

麻衣子